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好き心少なからず

第19章 関係ないよね?~梶×宮下~

「俺が歌うんじゃないから、別にいいんだけどさ」

そう前置きをすると、花夏はムッとして眉間にシワを寄せた。

「何よ!?」

「片想いの歌っていうのにしては、妙に消極的じゃないか?」

予想外の言葉だったのかな?

キョトンとした表情を浮かべて俺を見た後、閉じたノートをパラパラとめくりだした。

「何?どこが!?」

どこがって…全部が。

「片想いなら、もっと相手の事が好きでたまんねぇって意欲を出した方が伝わるだろ」

頬杖をついて花夏を見ると、花夏はポカンと俺を見て…

突然、クスクスと笑いだした。

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