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好き心少なからず

第10章 想いを込めて~宇野一朝の場合~

急いで入江を追いかけ過ぎて、入江とぶつかってしまった。

「おっと!」

「あ!ごめん!!」

ぶつかったのはこっちなのに。

反射的に謝って、俺を見た入江の目が大きくなった。

あの日以来避けられてて、こんな近くで顔を見るの久し振りかも。

相変わらず可愛いよな~。

「入江も材料取りに来たのか?」

ここに来るって事は、それ以外何だって言うんだよ!?

自分の話の振り方が下手すぎて情けない。

「うん。そうそう」

そんな俺に、入江は明るく返してくれる。

「えーっと、まずは小麦粉、っと」

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