
TIME is MONEY
第5章 scene Ⅴ
「あれ、かず?」
飲み終わったとほぼ同時に、後ろから声を掛けられた
タオルを首に巻いて、上半身は裸のままの雅紀がそこに立っている
乾かしてない髪は、まさにタオルでガシガシ拭いたままの状態で
…濡れた髪は、やけに雅紀を艶っぽく見せていた
「お前、髪くらい乾かせよ」
「あ、俺にもちょうだい」
俺の小言は無視して、新たに足してた麦茶を俺の手から奪う
「…んだよ、自分でいれろよ」
2杯目を飲もうと入れたそれを取られ、雅紀を睨み付けた
だけど
「あー…、やっぱその目、ぞくぞくする」
いきなり雅紀のスイッチが入ったらしい
グラスをシンクに置いてすぐに、噛み付くように俺の首筋に食らい付いてきた
「ちょ…っ」
何の前置きもなしに来られると困る
雅紀の肩を押して引き離そうとするけど、こうなると雅紀はびくともしない
それどころか、俺の弱いとこをわざと狙ってくるからタチが悪いんだ
「雅紀…っ待てって…!」
段々と、力が入らなくなる
首筋を弄りながらやわやわと腰を撫でるから、立っているのが辛くなってきてしまった
