
その男、溺愛注意報。
第4章 変化
ちょうど今HRが
終わったらしいD組。
先生が教室を出ていくと
一気に騒がしくなった。
「那美」
俺は、教室の入口から
少し大きな声で那美を呼んだ。
一瞬シン…となる教室。
みんなの視線なんて
気にせずに、
那美に向かって
『ちょいちょい』と
手招きした。
那美は嫌そうな顔で
渋々と近寄ってきた。
「何か用ですか。」
……。
せめて『?』くらい
付けようよ那美サン。
なーんて思ったけど
口にはせずに、本題に入る。
「連絡先、教えて?」
「え?
嫌です。」
「……」
うん。
断られるとは思ってたけど
まさかこんな即答とは(笑)
