
その男、溺愛注意報。
第4章 変化
蓮は勘がいいから
なんとなく察してくれていて。
那美についのことを
あまり話さなくても
深く追求したりしない。
うん、俺ね、蓮の
そういうとこ好きだよ。
なんて、そんなこと
本人には言わないけどね(笑)
その日の放課後。
俺は誰よりも早く教室を出て
那美のクラスである
1年D組に向かった。
俺が1年の教室に
来ることはほぼないからか
自然と周りの視線が集まる。
廊下を歩くと1年女子が
ざわつく。
『響先輩だ!』
『わたし間近で初めて見た!』
『やばいかっこいい!』
小声で話してるつもりだろうけど
普通に聞こえてる。
改めて自分の有名さを認識。
まぁ、この容姿だから自覚してるし
自分の顔のレベルを否定するほど
鈍感でも謙虚でもないから、俺。
