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その男、溺愛注意報。

第3章 彼女





簡単に消えてしまいそうな
儚さが、彼女にはある……





幸せと不幸が背中合わせに
なっているような世界で
生きている那美






「先輩……



どうして男の人は、好きでもない女の子のこと抱けるんですか?」




白い雪のような肌の上を

透明の雫が一筋

流れて……



固いアスファルトに

落ちた。






「……っ、」



……何も、


言えなかった。






浮気してないとはいえ


俺も、


那美の彼氏と同じ



そういう行為を



している側の




人間だから……







俺って、


最低。




だけど……






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