
その男、溺愛注意報。
第2章 出会い
「体調悪いって言ってたけど大丈夫か?てか、なんで鍵閉まってんだ……?」
扉をガチャガチャさせながら
つぶやく男。
「知り合い?」
俺の下にいる女の子は
顔を強ばらせる。
「えっ、……と、」
どもる様子を見て、
あの男とこの子の関係を
察した。
「失せろよ」
酷く冷たく、
ドスの効いた声で告げた。
「俺んとこに来るときのルール、知らない?」
ハンッと、
バカにしたように笑う。
「……っ、ごめん、なさぃ……っ」
苦渋の表情で
小さく零す、
それこそが
その子の答え。
