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その男、溺愛注意報。

第2章 出会い



カラオケ店に着いたのは
10時頃だった。


レジのところに行き、
そこにいた店員に尋ねると
案の定落し物として預けられていた。


よかった。



目的のものを手に入れ
早々と店を出る。



遅くなったし、近道してかーえろ。

ちょうどこのカラオケ店の
裏道を通れば早く帰れる。


そう思って裏道を歩き出した。



その時……




「…っぁ、ふぁ……ンッ」




女の、甘い声が聞こえてきた。



カラオケ店の裏口?の扉の前で
抱き合って熱い口付けを交わす男女の姿。



うわぁ、熱いね。

クスリと小さく笑いつつも
そのまま歩みを止めない俺。



2人はキスに夢中な様で
俺ひとりの足音なんかに
気づきもしない。


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