
その男、溺愛注意報。
第2章 出会い
月に1、2回ほど訪れるソレに
慣れたせいか何も感じなく
なった自分がいる。
キーケースを取ろうと
スクバを漁るが
…………ない。
「あれ?」
確かに朝スクバに入れたはず
キーケースに家の鍵がついているから
当然それがないと家に入れないわけで。
…………だる
深い息を吐きながら、
スクバをいつ開けたかを思い出す。
ラブホでは一度も開けてないから
(財布はポケットだからね)
あ……カラオケ!
だるいけど家に入れないんじゃ
しょーがないし
取りに行くしか…だよねぇ
俺はUターンをして
数時間前までいたあの店に
足を運んだ。
