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その男、溺愛注意報。

第2章 出会い



「え…」



サキちゃんが
消えそうな声を漏らしたけど


そんなの気にしない



「本気になられるとうざいんだよねぇ…」


柔らかい口調とは反対の

冷めた表情で


突き放した。



「……ッ…」



深く傷ついた顔をした女を横目に
素早く制服を整えて

部屋を出た。




ラブホ街を抜け、
もうすっかり暗くなった
夜の街を歩く。



なんてことない一軒家の自宅。
夜の9時を回っているにも関わらず
ひとつも電気がついてないのを見て、


あぁ今日はアレか、と

ため息をひとつこぼした。

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