
学園アリス
第2章 プール
保健室につくと、先生が慌てて駆け寄ってきた。
「あらあら、どうしたのっ!風邪引くといけないから、とりあえず体拭いてすぐ着替えなさいね」
「はい・・・」
棗に下ろしてもらい、ベッドのカーテンを閉めて制服に着替える。
制服も、あの時蛍から棗が受け取っていた。
「日向君は授業の途中でしょう、戻りなさい」
「いや、いい」
そんなやり取りが聞こえ、カーテンから顔だけを出した。
「棗・・・うちは大丈夫やから、戻って?ここまで運んでくれてありがとうな」
そう言うと、渋々といった感じだったが納得してもらい、棗はみんなのところに戻っていった。
タオルで体の水気をとると、いくらかは落ち着いた。
だけど・・・体の疼きと熱は消えなくて、どうしようもなかった。
