
学園アリス
第8章 クリスマスの夜
「えっ……///」
滅多に見れない蛍の優しい笑みと言葉に、思わず照れてしまった。
「えへへ…ありがと蛍っ!///」
恥ずかしかったので少し下を向いてお礼を言ったうちは、蛍が棗を見て得意気に笑っているのなんて知らなかった。
あれからパーティーも中盤に入り、うちは途中から姿を消した棗を探していた。
「会場にもおらんなら……もうここしかおらんよな!」
そう呟いて、目の前の巨大クリスマスツリーを見上げた。
「よしっ!」
気合を入れ、よじよじと登っていくと……いた。
「棗!やっぱりここにおった!」
棗はなぜか毎年のようにこの日はツリーの上に登っている。
