
学園アリス
第7章 理性と本能と
それから、数時間後。
「んん……、」
ベットの近くのソファで本を読んでいると、苦しそうな蜜柑の声が聞こえた。
ベットに近づき、目を覚ました蜜柑の顔をのぞき込む。
「どうした?」
「あつい…」
ムクリと上体を起こす。
蜜柑の顔は赤く火照っていて、寝ていて汗をかいたのか前髪が額にぴったり張り付いていた。
「汗拭き用のタオル持ってくる」
「ありがとう…」
蜜柑の普段とはかけ離れた弱々しい声を背に、タオルを取りに洗面所に向かった。
「蜜柑、ほら………、!?」
取ってきたタオルを渡そうとした俺は、蜜柑の格好を見て驚きのあまり固まってしまった。
