
学園アリス
第7章 理性と本能と
「悪い、起こしたか?」
そう言うと、フルフルと首を横に振る。
「棗、寝らんの?」
「俺はいい」
「一緒に、寝て……?」
熱で潤んだ目を俺に向け、そんなことを言う蜜柑。
「っ、」
その目は、反則だろ。
断りたくても断れなくさせるような、そんな目。
と言っても、
ハナからコイツの頼みを断る気なんてないのだが。
蜜柑の隣に潜り込むと、すぐにぎゅっと抱きつかれた。
「ふふっ……棗やぁ」
ふにゃりと嬉しそうに目を細めて笑う蜜柑。
可愛すぎなんだよ。
いつもならここでキスのひとつやふたつ、してやるとこなんだが…
あいにく蜜柑は風邪なわけで。
