
学園アリス
第7章 理性と本能と
しばらく蜜柑の寝顔を眺めていると……
「ん、……んん…」
腕の中の蜜柑がもぞもぞ動き出した。
起きたみたいだ。
「……な、つめ」
焦点の合わない寝起きの目を俺に向ける蜜柑。
俺の顔を見ると、ふにゃりと笑って見せた。
「おはよ、棗……」
「っ、」
こいつの笑顔に、俺は弱い。
「…あぁ、はよ」
だから……挨拶を返すのにワンテンポ遅れてしまう。
「うぅ〜、寒い」
ブルッと体を震わせた蜜柑。
「服、着るか」
ベットの下に落ちているパジャマを拾うため、蜜柑の体を離す。
パジャマをバサッと投げつけた。
「わっ!?
もうっ、普通に渡せばええのに……」
小言を言ってるけど、無視だ無視。
