
学園アリス
第6章 誕生日
ちゃっかり自分の分も切り分けたケーキを、フォークで一口大に切ってぱくりと食べた。
「ん〜〜!おいしい〜!!」
我ながらめちゃくちゃおいしい!!
しあわせや〜
思わず顔が緩んでしまう。
「棗、どう?おいしい?」
棗のために作ったケーキだから、棗の口に合うかどうかが重要。
甘さは控えてるんやけど、どうやろか?
棗のお皿を見ると……まだ一口も食べていない。
「あれ、棗ケーキ食べたいんじゃなかっ……ンんっ!」
言葉の最中に突然キスをされ、最後まで言えなかった。
くちゅりと少しだけ舌を絡ませ、離れる唇。
「うまい」
ペロ…っと自分の唇を舐める棗の仕草が、やけに色っぽい。
