
学園アリス
第6章 誕生日
「蜜柑……」
棗の吐息が唇にかかる。
「さんきゅ……大事にする、まじで。」
真剣で、どこか優しい瞳でそう言った棗。
喜んでくれたことが嬉しくて、自然とうちの顔もほころんだ。
ーコツコツッ
突然、窓を何かがノックする音が聞こえてきた。
「あ、きたっ!」
「は?」
ぴょんっと棗の膝から飛び降りて、棗の部屋の大きな窓に近づくと、そこには予想していた通り。
窓を開けると、勢いよく大量のプレゼントが投げ込まれた。
「なっ!?」
予想外の出来事に、慌てて窓に駆け寄ってきた棗。
何事かと、窓のそばに広がる大量のプレゼントを見て目を見開いている。
