
学園アリス
第6章 誕生日
背中に棗のために用意したプレゼントを隠して。
「棗、ここに座って!」
そう言ってソファーを指さす。
「はぁ?」
文句を言いながらも、うちが言った通りにソファーに腰掛けてくれた棗。
「ジッとしててな!!」
そう言ってソファーの後ろに回り、棗の後ろに立つ。
ガサゴソとプレゼントの包みを開けて中身を出す。
そして、ふわりとそれを棗の首に回した。
「は……」
くるりと顔だけ振り返って、うちを見る棗。
自分の首と……うちの首元を交互に見つめる。
そんな棗になんとなく照れくさくなって、棗に抱きついて顔を隠すように首に顔を埋めた。
