
学園アリス
第6章 誕生日
棗、自分のことに関してはすこぶる関心ゼロやから、絶対自分の誕生日忘れてたで(笑)
反応からしても、そう思う。
「今日な、ケーキ持ってきてん!」
えへへ、と笑いながら冷蔵庫にケーキをしまう。
「……お前が作ったのか?」
「そうやで!」
「ちゃんと食えるんだろーな?」
うちを見て意地悪く笑う棗。
「なんやなぁー!!失礼すぎやでほんまに!」
ポカポカと棗の肩を叩いた。
……棗には全然効かへんかったけど。
それどころか、片手でうちの両手をを掴み動きを封じられてしまった。
引き寄せられる体
自然と近づいてきた顔に、ゆっくりと目を閉じた。
