
学園アリス
第6章 誕生日
あれから教室に戻ってからも、棗はずーっと不機嫌なまんまで……
一言も口を聞いてくれへんかった。
そんなこんなであっという間に放課後になり、翼先輩と会ってお願いしていたものを受け取った。
「〜でな、棗めちゃくちゃ怒ってん!もう!」
そのついでに棗とのことを翼先輩に愚痴ってもうた。
全部を話し終わったうちに、翼先輩は「あーねぇ…」と、悟ったように頷いた。
「あいつの性格的に……まぁ、うん(笑)」
「???どういうことなん??」
尋ねても、先輩は濁すばっかり。
「簡単に言えば棗は蜜柑にベタ惚れだからっつーことだよ」
「えっ!///」
翼先輩の言葉にボンッと顔が赤くなった。
