
学園アリス
第6章 誕生日
「ぅええ!?」
棗の突然の問いかけに、驚いて変な声を出してしまった。
「な、ななんも…してへんよ?」
棗から目をそらす。
「さっきも心読みと2人でコソコソしてたじゃねぇか」
えっ!
棗……見てたん!?!
大きく目を見開いたうちに、棗が「チッ」と舌打ちした。
「……ムカつく」
ボソッと棗が呟いた瞬間、
グルっと視界が回って、気がつけば壁に背中をぶつけていた。
両手を顔の横に付かれ、壁と棗に挟まれている状態。
至近距離に棗の顔があり、鋭い目つきで射抜かれる。
「吐けよ」
「えっ……」
「俺に隠れて最近何してんのか、吐け」
イライラした様子の棗。
