
学園アリス
第6章 誕生日
頭の中でプランを練りながら、緩む口元を隠すことすらせず、ニヤニヤしながら教室までの廊下を歩く。
「おい」
後ろから、聞き覚えのある声がして立ち止まった。
「……棗?」
案の定、想像していた通りの人物。
なぜか、不機嫌な顔でこっちをガン見している棗。
……どうしたんやろ?
と、いうか
今はいちばん会いたくなかった人物。
「ど、どうしたん棗?な、なんもないならうち先に教室戻るけど……」
そわそわしながらそう言うと、棗はより一層眉間にシワを寄せて不機嫌になった。
ズンズンとうちへ近づいて、棗との距離が縮まった。
「お前、最近コソコソ何やってんだ」
