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もしも願い 一つだけ叶うなら

第2章 進展

大野side

まだ外部へはオフレコなのでスタッフが来る前に
話を終わらせた。順番にメイクとセットをしていく。

ようやくその話が終わったことでニノの顔から不安が和らいで見えた。
受かってもない話をされるのはヤダよな…

でもニノ、みんな明るく話さないいけないぐらい焦ったんだよ。置いていかれると思ったはずだよ。
俺もそう思ったから。仲良しこよしでやってけないと現実突きつけられた衝撃は半端ない。

でもニノの気持ちもわかる。だから受かったらその時、みんなで話しよう。

正直、俺は恋愛なんてしてる場合じゃない。
仕事しないと彼女にもニノとも格差が開くばかりだ…
今ある仕事をちゃんとしよう。踊りの精度を上げよう、ボイトレもやろう。
俺は俺と仕事したいと言ってもらえるぐらいの実力を身につけないと…

メイクをしながら、そんなことを考えていたら無表情だったみたいで
メイクさんに気分が悪いのかと聞かれてしまった。

智「眠いだけ、へへへ」
翔「昨日、遅かったの?」
智「早く寝たよ、でもお腹一杯になると眠たくなるじゃん」
翔「智くんは子供だな~」

今日、俺はみんなの気持ちを中和しないとダメだな…
あんまり考えたら顔に出てしまう。
いつもの嵐になるよう振るまわろう。

その後の仕事はいつも通りにグダグダ…??ちゃんと俺は俺の仕事をした。
メンバーも同じだったと思う。たぶん、自分の役割を演じたんだろうな。

収録が終わり楽屋に戻ってくると7時を過ぎていた。

翔「智くん、この後、暇?」
智「なんで?」
翔「ご飯いかない?」
智「明日、朝早いからな…」
翔「俺もだよ、9時には帰るからちょっとだけ…」
智「わかった」

翔ちゃんが俺をご飯に誘う理由はなんとなくわかった。グループとしての相談だろうな…

ニノが俺らをチラチラ見てる。
気になってんだろうな。
みんなで話し合えばいいのかもしれないけど、この状況で話すると絶対に松潤が暴走するだろうな…

その前に翔ちゃんと認識を合わせてから話し合いしたほういい。
時たま翔ちゃんと飲みに行くのはグループについて話するため。
実は3人はそんなことしてるとは知らない。
ニノ、ごめんな。後から説明するから。

とりあえず、衣装から私服に着替える。
ニノには後でメールするだけ言って、俺と翔ちゃんは一緒に楽屋を出ていく。

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