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黒川とぱんぱかぱん!

第2章 黒川虹花は救世主




「あれ、永野くんいたの?
もう閉店時間だよ?」


バイト終わりなのか黒川が中に入り俺に話しかけた
時間そんなに過ぎてた?

つか、あれからずっと黙々と勉強していたのか?
俺の方が驚きだ

数学以外は分かんないから
ずっと数学ばっかりやってたし
よく飽きなかったとも思う。

俺やってこなかっただけで実は天才だったり?


「凄い…こんなに進めてたんだ。
復習どころか予習までできてるし…ほぼ合ってるよ!」

「うおー!やっぱ俺天才か?」

「うん!赤点免れるどころか学年1位取っちゃったりして…」


1位…?
そんなん…めちゃくちゃ親喜ぶじゃん!号泣並みじゃん!


「なあ黒川。他の教科も教えてくれ!」

俺はつい
黒川の肩を持って頼んだ

「いいけど、また明日ね。
今日はもう帰ろう?きっとお家の人心配してるよ」

「俺ん家は両親帰り遅いし、一人っ子だし大丈夫。
でも、そうだな。今日はもう十分頑張ったし、帰ろっか」


そう言うと黒川は笑って頷いた

帰る準備をしようと黒川はロッカーに
俺は机の上のものを片付けた



「いつもこの時間に帰るのか?」

「うん。」


外はもう暗く
女の子一人で歩かせるのは危なそうだけど…


「送るよ。」

「え、いいよ。いくら親の帰りが遅くても早く帰った方が…」

「えっと…あ!その…話したいこともあるし!な?」


俺はやっと目的でもあった事を口実に使った

またまた忘れるとこだった…
本来ガキの世話でもなく勉強するためでもなく
この為に来たんだからな!



「話…?じゃあ…仕方ないか」


俺はそのセリフを聞くと激しく頭を上下にふった

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