
黒川とぱんぱかぱん!
第2章 黒川虹花は救世主
あ゙……あ゙ぁ…
なんじゃ…こりゃ…!
「お!ななか彼氏か!」
はあぁあぁぁ!?
「クラスメイトだよ?ね、永野くん?」
「あたりめぇだ!つか、なんでこんなにガキが…」
駄菓子屋と間違えてんじゃないかと思うほど
ガキがいる
「よーし!みんな焼けたぞー!」
「「わー!」」
店長が焼きたてであろうものを
トレーに乗せて子供たちにそれを振る舞うと
さっきまで俺らに集まった視線が
一斉にそれた
「お、永野くん!永野くんも食べていくかい?」
そうして手渡されたのは
少し小さなカップに入った
ココアの香りがするマフィン
予想通り凄く温かい
「80円ね!」
黒川はそう言いながら俺に手を出した
「!!やっす!!」
店長なにしてんだ!小さいからって2桁はだめだろ!
「学校帰りの子供たちでも買えるようにギリギリでやらしてもらってます」
永野くんもたくさん食べていってと言うと
店長は奥へと消えた
……だから
こんなにガキが集まってんだ
だから
パンじゃなくてこの時間は菓子類なんだ…
ちょっと納得
駄菓子屋が減ってる今
次はパン屋なのはありかもしれない。
