テキストサイズ

〜T.A.B.O.O~

第4章 笑顔

VOCAL:櫻井翔

─────────────────────


今日は雅紀と二人でのCM撮影だった。


雅「しょーちゃん!
おっはよー」

『おっ!雅紀おはよ。』


出だしは極めて順調。

雅「お疲れ様でした!」

『お疲れ様です!』

撮影も無事終了。
しかし、事件は帰り際に起こった。

二人とも終わりだったので、


『ねぇ!一緒に帰らない?』

雅「うん!帰ろ!
しょーちゃんのマネの車でいい?」

『うん。いいよ!
雅紀のマネに連絡してね〜』


マネの車が下に着いたとのことなので降りようとする。
しかし、悪運が強い俺は


スタッフ「櫻井さーん!
五分だけお時間頂けますか?」

『えっと…』

雅「俺、先に行ってるねー。」


エレベーター前で雅と別れた。
この時、俺がスタッフと話してなければどんなによかっただろ。


『やっべ…五分だと思ったのに二十分もかかった。』


打ち合わせが終わった俺は全速力で車に着いた。


『悪ぃー遅くなっ…あれ?雅紀は?』

マネ「えっ?!
来てませんよ?」

『嘘だろ…。俺より二十分も早く出たんだぞ?』


寒気が走った。


マネ「探すのてつだいましょうか?」

『…いや、あいつも誰かにつかまったんだろ。
この業界にはよくあることだよ。
もう少し待ってみよ。』


そうして、さっきの寒気を無かったことに無理矢理した。

まだ、この時に探してれば雅紀は助かったとは知る由もない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ