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〜T.A.B.O.O~

第4章 笑顔

VOCAL:櫻井翔

雅「…思い出そうとすると頭が痛くなる。」


おい。嘘だろ…。
嘘って言えよな。

辺りを見回したらほかのメンバーも信じられないという顔をしていた。


潤「ほんとにわかんないの?」

雅「…ごめん。」

智「あちゃぁ…。」


俺達がこういう雰囲気なのは…


『…記憶喪失か?』

和「可能性は高そうですね。」

『ショック性の記憶喪失ってなんかあったか?』

和「調べてみます。」


実は、三日前までは意識があった。
だけど、急に精神が途切れた様に動かなくなり今まで眠ってた。
で、起きたらこの有様。
少しずつ記憶を戻してくしかないのか…。


医「相葉さん!
目が覚めたみたいですね。
調子はどうでしょうか?」

雅「大丈夫です。
記憶を辿らなければ頭痛もありません。
吐き気なども全く。」

医「そうですか。

…皆さん、今はとても落ち着いていて良い状態です。
安心して下さい。

…相葉さん。あんまり無理をなさらないように。
ですが、念のためにもこれから検査をします。
十五分ぐらいで終わります。」

『お願いします。』

医「では、こちらへ」


そう言って雅紀は車椅子に乗せられて、看護師さんに連れてかれた。
部屋には先生と俺達四人だけだ。


和「で?本当は?」

医「結構やばいですね。
ストレス等による一時的な記憶喪失でしょう。
無理に思い出さなければ頭痛はしないと思います。
それがいいのかで言うと思い出して泣きわめいた方がよっぽどいいんですがね。」

『無理なく思い出させることは可能なんですか?』

医「うーん…。
自然に思い出す他ないでしょう。」


なるほど…。
こうなると無理にで思い出させなきゃ…。


和「潤くん?しっかり!!」

『どうした!?』

和「潤くんが…」

潤を見ると、焦点があってなくて独り言をぶつぶついいながら近くにある物を投げようとしてる。

どうなっちまったんだよ俺達は…。

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