
君がいるから
第2章 きっかけ
智が向かったのは、フロア外れの自販機の前。
二宮を問い詰めたかったけど、彼が何か言う前に
今の状況と遅刻の理由を智が話してくれたから
…それ以上責める気はしなかった。
危うく、智は交通加害者に
二宮は交通被害者になるとこだった、なんて聞いたら
心配の方が上回るに決まってる。
何もなくて良かったよ、本当。
智が自分の会社に帰ってから、二宮は遅刻の分を取り戻すかのように自席でパソコンとにらめっこしている。
…こういう真面目な所は、なかなか好感が持てた。
そして、二宮の仕上げる企画書を楽しみにしている自分がいる。
ふと机の上のスマホが点滅しているのに気づいた。
マナーモードにしてるから、いつ来たのか分からなかったな…
とりあえず開くと、送信者は
智。
さっきまでここにいたのに、何だろう?
『昼飯、一緒に食べるよ。俺も後輩がついたから、紹介がてら』
思わず吹き出してしまった。
智のメールはいつも、何かおかしい。
この文面は、俺が拒否するなんてのは全く考えてないよね。
本当、智って素でこうだから…
そりゃ、「拒否」はないけどね
『了解。11時に潤の店でいい?』
返したと思った次の瞬間
『よろしく!!』
…早い。
「二宮!予定変更。11時前に出るぞ」
「え!あ…はいっ!」
俺の呼び掛けに
二宮が慌てて立ち上がる。
そこまで焦らなくて良いのに…
可愛いやつ
「今日の資料は使わないから、そのまま残しといてくれ」
俺に言われるままに、二宮はパソコンを閉じる作業を始めた。
二宮を問い詰めたかったけど、彼が何か言う前に
今の状況と遅刻の理由を智が話してくれたから
…それ以上責める気はしなかった。
危うく、智は交通加害者に
二宮は交通被害者になるとこだった、なんて聞いたら
心配の方が上回るに決まってる。
何もなくて良かったよ、本当。
智が自分の会社に帰ってから、二宮は遅刻の分を取り戻すかのように自席でパソコンとにらめっこしている。
…こういう真面目な所は、なかなか好感が持てた。
そして、二宮の仕上げる企画書を楽しみにしている自分がいる。
ふと机の上のスマホが点滅しているのに気づいた。
マナーモードにしてるから、いつ来たのか分からなかったな…
とりあえず開くと、送信者は
智。
さっきまでここにいたのに、何だろう?
『昼飯、一緒に食べるよ。俺も後輩がついたから、紹介がてら』
思わず吹き出してしまった。
智のメールはいつも、何かおかしい。
この文面は、俺が拒否するなんてのは全く考えてないよね。
本当、智って素でこうだから…
そりゃ、「拒否」はないけどね
『了解。11時に潤の店でいい?』
返したと思った次の瞬間
『よろしく!!』
…早い。
「二宮!予定変更。11時前に出るぞ」
「え!あ…はいっ!」
俺の呼び掛けに
二宮が慌てて立ち上がる。
そこまで焦らなくて良いのに…
可愛いやつ
「今日の資料は使わないから、そのまま残しといてくれ」
俺に言われるままに、二宮はパソコンを閉じる作業を始めた。
