
ローズ学園
第1章 春太&快斗
ローズ学園はいまどき珍しい男子校で、文武両道をうたっている。
僕はローズ学園が超有名校、花山大学とつながりがあると聞いて入ることを決めたんだ。
花山大学には宇宙工学科があって、僕はそこで宇宙について勉強したいと思っている。
でも正直この学校に入るまでは大変だった。
僕がこの学校に行くと決めたら快斗も行くと言って、2人で勉強を頑張っていたんだけど、何しろ難関校。
今までの人生でこんなに勉強したことがないくらい勉強した。
途中何回も体調を崩したけど、なんとか頑張ることが出来た。
それに、勉強だけじゃなくて立地も問題だった。
ローズ学園は僕や快斗が住んでいる地域から遠くて、まず通えないだろ。と言われた。
でも、ローズ学園には寮があることを知ってその問題は無くなった。
僕一人だったら寮に入れてもらえなかっただろうけど、僕には快斗がいてくれる。
家族の快斗への信頼は凄まじく厚いから簡単にOKしてくれた。
まあそんなこんな色々あったんだけど、見事受検にも合格して今はローズ学園の新1年生となった訳だ。
ローズ学園の寮はふたり人部屋で、入学前に申請すれば同じ部屋になる人を決められるというルールなのだ。
僕と快斗は迷わず申請して、同じ部屋になれた。基本的に3年間変わらないと言われたから、快斗とずっと同じ部屋になれて嬉しい。
快斗は僕のことをたぶん誰よりも知っているから、3年間安心だ。
快斗と一緒に過ごす3年間はきっと楽しいものになるだろう。
