
今日も明日も
第66章 蜜月
初めてだとは思えないくらいに蕩けさせられて
我を忘れるくらいに何度も快楽に引き摺り込まれて
相葉さんが俺の中に入ってきた時には、苦痛よりも彼に埋め尽くされたと言う悦びに支配された
それまでの、他人とのセックスは何だったんだと思うくらいに
体も心も、…全て満たされていく感覚
今まで感じた事のないそれは、ずっとこのまま繋がっていたいとさえ思わせるもので
「や…っ、まだ…、やだぁ…!」
「にの…っ?」
揺さぶられ、絶頂が近くなった途端に怖くなって相葉さんにしがみついた
イキたくないんじゃない
このまま熱を全て吐き出してしまいたい
だけどそうしたら、この満たされた時間が終わってしまう
俺を支配する相葉さんが離れてしまう
そう思ったら、欲を吐き出すのが怖くなってしまった
「ど…したの…?」
「やだ…っ、終わっちゃ…やだ…っ!」
「え…」
「だっ、て…、イッたら相葉さ…が離れちゃう…!」
自分でもどうして良いか分からない
このままだとお互いに辛いのなんか、嫌って程分かるのに
欲を吐き出したい体とこのままでいたい心がぶつかり合う
