
今日も明日も
第30章 理由はいらない 3rd
二宮さんは
「はい…」
とだけ言って少し俯いた
「やっぱりそうか、…面影がある」
嬉しそうな宮司さんとは、対照的に
少し戸惑った感じの二宮さん
どうしたんだろ
気にはなるけど、口出すわけには行かないし
ただ見てることしか出来ないんだけど
その沈黙は割と早くに打ち破られた
「…忘れてないよ
良く、頑張ってたね
今が
元気そうで…安心した」
宮司さんの言葉に、二宮さんが少し唇を歪めたのが見えた
「ありがとう…ございます」
だけど
そう言って顔を上げた二宮さんの横顔は
どこか、ホッとしたような
…そんな表情だった
それからは、他愛ない話を宮司さん含む3人で少し話した後
お揃いのお守りを頂いて、神社を後にした
すっかりずれ込んだ昼食は
コンビニで調達したおにぎりとペットボトルのお茶
単に、近くにファミレスなんてのがなかったから
「仕方ないね」
なんて言いながら、二人で車の中で食べていた
