
今日も明日も
第30章 理由はいらない 3rd
「やっぱ…そっか」
二宮さんが、小さく息を吐いた
「え、…?」
「何となく、そんな気はしてました」
力の抜けたような笑顔は、どう捉えたらいい?
はっきり拒否されなかったら
俺はきっと、諦められないよ?
「…実は、俺も気になってました
…相葉さんの、事」
フラレる覚悟で目を閉じたのに
返ってきた言葉はまさかまさかの…
「へ?マジで?」
こういう時、間抜けな声が出てしまうのは
仕方ないと思う
だって、頭の中
フリーズしてるんだもん
二宮さんはと言うと
顔を真っ赤に染めて、下を向いてしまっていて
今の言葉が幻聴なんかじゃない事を
…物語っている
「あの、…二宮さん?」
「はい」
「本当…に?」
「…はい」
二宮さんが耳まで赤くして、俯いたまま頷いた
マジかマジかマジかマジか!!
嬉しいとか、幸せとか、そんな言葉が安っぽく聞こえるくらいのこの気持ち
何て表したらいい?
二宮さんに、どう伝えればいい?
