
今日も明日も
第30章 理由はいらない 3rd
二宮さんの前だと、どうしてこうなるんだろ
焦ってテンパって、ドアには頭ぶつけるわ
勘違いして迫っちゃうわ
…余裕、なさすぎだよ
俺、マジで情けない
運転席に、投げるように体を戻して
勢い良く両手で顔を覆った
こんなみっともない姿、これ以上見られたくないよ
「相葉さん…」
窺うような、二宮さんの声がしたけど
…何も言えずに黙っていたら
「前から気になってたんだけど」
なんて言われるから、ついチラリと腕の間から目だけを二宮さんに向けると
「相葉さんって…俺の事、好きなの?」
超直球
交わしようのない、二宮さんのストレートな一言
ちょっと!いくらなんでも直球すぎだってば!
だけど
違う、なんて言えないし
笑って誤魔化せる状況でもないわけで
玉砕覚悟で
…だけど、やっぱりどこか怖い気持ちで
「ハイ…」
小さな声で、頷いた
