
今日も明日も
第22章 のんりある 旅行編
おおざっぱそうに見えて
実はマメに動く相葉さんは
何気に頼りになる
…本人に言ったら調子に乗るだろうから言わないけど
手続きをする後ろ姿をぼんやりと見つめ
…カッコいいなぁ
なんて思った自分に自分で驚いて
思わず首を振って意識を追い払った
「…何してんの?」
ちょうど振り返ったら、俺が首を振ってるもんだから
相葉さんは、不思議そうな顔をしている
「な…何でもないっ」
「そう…?」
部屋、行こ?とそれ以上突っ込まれる事もなく
少し前を歩き出したから
…後ろで、小さな溜め息をついた
「大浴場に、一番近い部屋だって」
相葉さんが、歩きながら部屋の鍵を鳴らした
「24時間、入れるらしいよ」
足を止めて、後ろにいた俺に並ぶ
隣に来てから、再び歩き出したら
さりげなく相葉さんが
背中に手を回してきたけど
今度は払わずに、そのままにしておいた
