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リモーネ

第5章 ペチュニア


洗濯機にシーツと洗剤を放りこみ、スイッチを押して風呂に入り頭からシャワーを浴びる。


俺は、またやってしまったのかなぁ。


物心がついた時には既に友人から不自然な距離のおかれ方をされたという苦い記憶がいくつかあった

ただ、なぜ距離をおかれたのかが未だにわからない。

自分が失礼なことをしたのかそれとも単なる子供同士のグループごっこか。

確かなのは俺の心に、あの子に突然無視された、嫌な顔をされた、という深い傷が有ることだけ。

これはとてもしんどい。

一番最近の友達が離れていった経験の傷心中に気がついたことは、距離をおいたやつに限って都合のいいときだけ近づいてきて、不用意にも俺が近づき過ぎると、うざったくなってぽいするという性質があるということだ。

それはとても単純なことで、なかなか気づけない自分が悪いのだが、どうしても近づいてきてくれると警戒よりも喜びが勝ってしまって、後から辛くなるというのが毎回の流れだ。


何よりも問題なのは俺の性質として人付き合いをしたいくせにそれが壊滅的に下手くそということ

だから、高校デビューなるものを頑張って実行しようと意気込んで高校へ初登校し、クラスを確認するより前に偶然出会ったさとおに同じクラスだと言われたときは少しガッカリとしたと同時に心底安心した。


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