リモーネ
第5章 ペチュニア
「俺鍵返してくるから。セナちゃん、ちょっと待っててね」
「はい。」
部活後、本日の鍵当番であるかえでが鍵をもって道場を走り去り、セナが走り去った逆の方向にある水泳施設をぼんやりと見ていると、水泳部の塊の後ろから髪がびしょ濡れな凪が走ってきた
「セナーーー!」
凪はセナの姿を見つけると大きく両手を降りながらその名を呼んだ
「あ!凪~おっふ、どうしたんです?髪びしょびしょですよ?」
思わず胸の両脇で両手を広げたセナの胸に凪が飛び込む。むしろ突進したといった方がいいかもしれない
「んー?部活~今日一緒に帰ろうよ」
セナより背の高い凪はセナを抱え込むように抱きしめる
「あーそうしたいんですけど、かえで先輩と帰る約束が…。」
セナはどうにか凪を見ようと顔を動かすが、この男、やはり筋力が強くびくりともしない
「みんな一緒に帰っちゃえばいいじゃん。ね、一樹」
「そうだな」
そういえば、という感じで神崎もおり、セナはこのよくわからない状況はなんなのだと理解できずに少しぼんやりとした
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