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暗闇の向こう側

第2章 向こう側は…

大野side

相葉ちゃんが湯船から出ようとしたから思わず、腕掴んでしまった。

お互い向き合って狭い湯船に浸かっている。
それも無言で…どうすんだよ、俺。
俺からいくべき?俺がやったらもう最後までだよな…

相「いいよ、無理しなくても。そんなこと望んでないから。こればかりは頑張ってできるもんじゃないから…」
真面目だけど、どこか寂しさがある表情で答えられてしまう。

智「いつもまでもこの状況じゃ…。性欲もお互いあるんだから…」

相「性欲あるの??」
すごい不思議そうな顔してるけど、男なんだからあるだろう。昔、あなたにエロビデオ借りたけど…

智「あるだろう、男だし、出したいじゃん」

相「大ちゃんの性欲ってイメージないな(笑)」
あんまり強いほうではないけど、普通にあるだろ。一人でだってするし…。

智「あるよ、やりたい時だって…」

相「ごめん、言い過ぎた。出るわ」
違う、これで出たらこの後どうすればいいんだよ。

智「そうじゃない、ちゃんと考えようよ。いつまでも先延ばしになんてできないだろ」

相「だってこれ…こればっかりはどうにもなんないよ、お互いが好きで求めないとできないだろ」
相葉ちゃんが湯船から立ち上がり、風呂を出ようとしていく…

智「待ってよ!ここでやめたらもう…」
多分、ここで逃げたらもう、二度とこの話はしないだろう。そしてお互い我慢出来ずに別れる、ちゃんと付き合ってもまだないけど…

相「大ちゃん…は俺に気を使ってくれて、今、付き合ってるだけで、本当の好きじゃないだよ…」
ついに泣いてしまった。泣かせてしまった…こんな悲しそな顔みたことない。
でも話さないと…

智「勝手に俺の気持ち、決めつけんなよ!俺に確認したの?違うだろ?」

相「そうだけど…男の俺とできないじゃん…。俺、大ちゃんが好きだから触りたいし…」

風呂でなんて話ししてんだよ。

智「ちょい、待った!相葉ちゃん、風邪引くから湯船に戻って。ほら」
ぬるいお湯だから直ぐに体が冷えてきてる。腕を引っ張り、湯船に戻してやる。
そのまま、抱き締めてやる。

相「大ちゃん…」
泣きやまない…

智「相葉ちゃん、俺を置いてかないでよ(笑)俺、好きじゃない奴とキスするほど器用じゃないよ。だからちゃんと話そう…」

泣きながらも頷いている。両手で頬を包んでキスをする。





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