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距離

第1章 距離3

Sside

気が付けば1月も終わりに近づいていた。
年明けの仕事と言えば、いつものレギュラー番組の収録、2月のCD発売に合わせてプロモーションと忙しさは相変わらずだった。
ニュースの仕事もあるのでその準備にいつも追われている。

ニノとはあれから仕事で会うだけ、それでも今までと関係は変わらない。ちょっと俺と会話する時間が多くなった、また俺のとなりでゲームすることが多くなったぐらい。

今日はレギュラー番組の収録、みんなで楽屋にいてるが、俺のとなりでゲームしている。これもいつも通り。

そうするとスタッフに呼ばれて仕事が始まった。それぞれが自分の役割、立ち位置で仕事をしていく。これもいつも通りだ。
そして仕事を終えてそれぞれが家に帰っていく。

こんな日々がしばらく続いた。
仕事と家との往復。たまに友達と飲みに行ったりはするけど、
女性が加わることはない。
男と飲んでばかりだった。
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今は家で一人、洗濯をしながら、
ニュース番組の準備、調べものと資料作成している。ビール片手に色々、考えていた。

仕事な・・・
コンサートは好きなんだけど、始まるまでの準備が大変なんだよな。振りの覚えが遅い俺と相葉さんは人の倍以上踊っているしな。
体力の消耗が半端ない。
大野さんとニノはなんであんなに
覚えが速いだろう。おれも能力が欲しいよ。

そう、言っている間にコンサート本番はすぐだろうな。

ニノとは・・・
あれから何も進展はしていない。
おれから何も言ってないから。
それでも俺はニノを目で追うことが多くなったな。笑っているニノを見ると嬉しくなる。
たぶん、好きだと思う。ただ確信がもてない。頭で考えても仕方がないと思うんだけど・・・

ニノからの答えがでないことは悩むなよと言われたのを思い出した。やめよう・・・考えても答えなんてでないわ。

ソファを見るとあの時のニノのことを思い出す。なんかすごい昔のような感覚になるが、ニノの唇の柔らかさとか、吐息なんかを少し覚えている。
男だと思っていても俺自身もやめられなかった。

これも真実なんだよな・・・

そんな時に洗濯機が洗濯終了の音楽が鳴った。
ピロピロ~・・・

翔「はい、考えるの終了~」

そう言って俺は洗濯物を干して、お風呂に入って寝た。

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