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距離

第1章 距離3

Nside

翔ちゃんの家を出たあと、自分の部屋に戻った。昨日の出来事がすごい昔のように感じる。

冷えた自分の部屋は寂しい。
何も音がしない。

今まで誰かと同じベッドで寝て、何もなかったのは、この間の太一くんの時と昨日の翔ちゃんだけだ。

翔ちゃんの「きっとニノが好きだと思う」って言葉を聞けただけで満足。初めてセックスしなくても気持ちが満たされた。好きな人に抱きしめてもらうだけでなのに・・・
自分のこの捻くれた気持ちが少しまっすぐになれたような気分がした。

昨日、あれだけ翔ちゃんと飲んだから今日は酒を飲まずに寝た。
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今年一発目の仕事は全員で集まってのCDジャケットの撮影だった。

みんな、久しぶりの休み明けなのか雰囲気が明るい。

智「みんな、おはよう」

ニノ「おはよう」
潤「おはよう」

みんな、衣装に着替えてメイクを行っている。

相「翔ちゃんは正月休みはどこか行ったの?」

翔「うん、今年は実家と部屋の大掃除してた」

ニノ「翔ちゃんは絶対に掃除しても部屋片付いてなさそう。右から左に物を移動して終わってそう」

翔「やったわ、それなりに綺麗になったもん」

いつも通りの楽屋、雰囲気。
翔ちゃんの機嫌もいつも通り。俺も翔ちゃんにツッコミも入れれる。よかったよ、何も変化はない。

仕事も順調に終わり、今年の仕事初めも無事に終わった。
これからはコンサートのリハーサルと仕事の掛け持ちになるな。
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仕事が終わった後にみんなで初詣に行った。お祓いを受けて今年一年の仕事成功とケガがないようにお参りした。

今年はコンサートが2本、あとは映画など今年も忙しい。
翔ちゃんとの関係も前に進めばいいな。翔ちゃんがお参りしている顔をチラッと見て、思った。

大野さんは「現状維持」と掲げた目標、何かあればすぐに人気が落ちるのがこの商売。
現状維持だって大変、スキャンダルでもあれば一発で終わることもある、俺もその対象になるだから
気をつけて今年は仕事をしよう。
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そう言いながらあっという間に月日が経ち、コンサートの本番まであとちょっというところまでになっていた。

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