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距離

第1章 距離3

Nside

翔ちゃんからのキス。
こんな激しいんだ、男、雄の翔ちゃんを初めて知った。

あのふっくらした唇が俺の唇と重なっている。俺の舌を離してくれない。飲みすぎたせいのか、それともこのキスのせいなのか頭がクラクラする。

気持ちいい、このまま最後までやりたい・・・
俺が挑発したからキスしてくれたのかな。

お互いにゆっくりと唇を離していく・・・
目を見ながら翔ちゃんを誘った。
もう、後には戻れない。

確実に翔ちゃんのスイッチを押してしまった。翔ちゃんは俺をお姫様抱っこしてベッドに連れて行ってくれた。
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俺をベッドに下し、翔ちゃんはスエットの上を脱いだ。休みだから髭も剃ってない、完全にオフでただの30過ぎた男、ただの櫻井翔が目の前にいる。

コンサートとかで、いつも一緒にお風呂に入るから見慣れている体なのに、今日は恥ずかしくて直視できない。

俺が教えてやるって言ったけど、俺が緊張している、初体験でもこんなに緊張しなかったのに。思い続けてきた人とそうなると思うと手が震えてきた・・

翔「ニノ、いいの本当に、俺、自分の気持ちがわからないままだよ。続けたらもう止められないよ。」

まっすぐな目で俺を見つめてくる。

ニノ「いいよ。翔ちゃんとしたいから」
その言葉を言ったら翔ちゃんが唇を再び重ねてきた。

さっきと同じように激しいけど、どこか優しい。甘美なキスを俺にくれる。

そっと翔ちゃんが俺の手を握ってきた。

翔「ニノの手すごく冷たい、大丈夫?寒い?」

翔ちゃんの優しさに涙がでる。
俺が泣いているのを見て・・・

翔「ニノ、やめる?」

ニノ「違う、こんな俺に優しい言葉をかけんなよ」
本当は冷めているとか言われてるけど、ただ強がって、素直じゃないだけなんだ。

翔「ニノ・・・」
声をかけて俺を強く抱きしめてきた。

翔「ニノ、無理してない?俺さ、ニノをたぶん好きになるよ。俺は不器用だから、自分の気持ちに気づくの遅いけど・・・」

ニノ「不器用なのは知ってる」
泣いてあまり俺はうまく話せない。この腕、胸に包まれているだけで幸せだよ。

翔「うるさいわ(笑)俺、ちゃんと好きと確信したら、言うからそれまでしないでおくのはダメ?勢いとかでしたくなっていうか・・」

翔ちゃんはどこまでも優しいし、温かいな・・・

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