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距離

第1章 距離3

Nside

結局、打ち合わせはソロ曲のイメージに合わせて、個人で考えてということになった。
イメージで言えば俺は今回、ピアノ、楽器なしだし踊りだけだな・・・考えていた。

打ち合わせが終わると、この後は正月のテレビ雑誌の撮影とインタビューの仕事に全員で向かう。
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正月だから袴とスーツとの2パターンで撮影してインタビュー。

着して早々にメイクと着付け、
順番に着替えていくが、相葉さんが寄ってきて耳打ちする。

相「ニノ、背中に引掻いた後があるよ。誰にやられたの?」

ニノ「へっ?」鏡を見ると確かに
うっすらと背中に3本筋がある。
後輩だと気づいた時には相葉さんがニヤニヤしている。

相「彼女、激しいね(笑)」

ニノ「うるさいわ」
と言って相葉さんの腕を殴った。

あっと思ったら翔ちゃんがこっちを見ている。聞かれた?

このやり取りを聞いてた松潤が
「誰に聞かれてるかわかんないんだから気をつけろよ」言ってメイク室のほうに向かった。

そのあと順番にメイクも終えて撮影に入った。
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翔ちゃんが無口になっている。
そしてプロの顔で撮影をしている。やっぱり聞かれてたと思われる。

相葉さんはすぐにメンバーの機嫌を察知する。本当にやさしい奴。

相「なんか無口だけど大丈夫?」

翔「ごめん、大丈夫だから。おなか空いてるだけだよ」
絶対にウソだね。

相「そう、もう少ししたらご飯だし、翔ちゃんの好きなものあればいいね」

翔「そうだね」

相葉くんだからこのやり取りですんでいるけど、俺ならどうなっているのか・・・。

俺も30過ぎてるし、普通の男だから性欲もある。どう処理しようとも翔ちゃんには関係ない。浮気した訳ではないし・・・

でも真面目な翔ちゃんには理解できないんだろうな。
相葉さんのバカ、めんどくさいな・・本当に。

みんな、好きな人とだけセックスができる訳じゃなんだよ。
俺は素直じゃないし、今更、まっすぐにはならないんだよ。

どうしよっかな・・・
そう思いながらも撮影は進んでいった。

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