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距離

第1章 距離3

Sside

ニノから電話がかかってきた。
気を使って飲みに行こうと言ってる。それすらもうっとしいかった。ニノに俺の気持ちを読まれてると思うとムカついてもきた。

ネットを見ていると色々情報がでてきた。ブラックな情報、他の共演者の男性とも色々あったみたい。

清楚系なんて言われてるけど、やることは小悪魔そのもの。きっと俺は彼女が妊娠した後もセックスしてたのではないかと思ったら吐き気がした。
本当、誰とやってたとか知るもんじゃないな。

もう、何もかも忘れたい・・・

ニノからメールがきて
「絶対に飲みに行くから」と。
返事はしない、いつもならするけど、したくない。このことを話すのも嫌だ。

案の定、この後の仕事も内容を覚えていない。
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22時には家に帰って来れた。
コンビニでビールや酎ハイなどを買い込んで、一人で部屋でグイグイ飲んでいた。

何度かニノから電話かかっていたが、それも無視。俺ってホントに今性格悪いわ。

つまみもそこそこに、飲んでも酔っぱらえない。色々なことばかり考えてしまう。

俺って、人の見る目のなさにがっかりする。自分にがっかりとする。女って本当に信用できない。
なんなんだよ、あの生き物。

俺がもっと器用だったら、もっと人を疑うことができてたらな・・
ニノにこんな情けないところ見られたくない。愚痴ったりとか嫌だし。

やばい、泣きそうになってきた。
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NSide

仕事は定刻時間に終わって、誰よりも早くスタジオを出ていた。

翔ちゃんの携帯に電話しても出ない。くっそ、あの人、電話でないじゃないか。
絶対に今日、アンタに会うからね。

翔ちゃんのマネージャーに電話して、送りがどこかを確認する。
自宅と言われたので、こちらも翔ちゃんの家送りにしてもらった。

マネージャー「櫻井さんの家ですか?」

ニノ「そう、ちょっと用事があって」

仕事のことで打ち合わせかなと思われたのか、そのまま翔ちゃんの家に送ってもらえた。

翔ちゃんの家の前で下りて、マンションのエントランスから部屋番号を押した。










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