
恋空予報
第18章 番外編 最近の心情
…少し、疲れた。
定時まであと二時間。
もう少しだけ頑張れば、
潤と笑えるから。
頑張れ、俺。
雅紀にもらった野菜ジュースを
飲み干す。
…ん、うまい。
「…あーっ!」
雅紀がコーヒーをぶちまけた。
…あ、書類…。
俺は助けようと思ったけど、
それより先に潤が雅紀に近付いた。
仲良さそうにしてる二人。
そんな二人を見てるだけでも
嫉妬してしまう俺。
…当たり前だ。
同じ学校の先輩と後輩の
関係なんだから。
別におかしくない。
なのに…。
こうやって嫉妬してる俺が嫌だ。
どうして…こんなに。
「雅紀、ドジだな」
「えへ、ごめーん」
書類は無事だった。
だけど、雅紀のシャツに
コーヒーの染みができた。
…二宮先輩に怒られそう。
そんなことを思った。
…あ、違う。
俺、雅紀ばっかり見てたら
潤に嫉妬されちゃう?
『可愛い顔しないで』って。
別に意識してるつもりはない。
…可愛い顔って、
結局なんのこと?
