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恋空予報

第18章 番外編 最近の心情





ぼーっと部長の話を聞いていたら
雅紀においおいって言われた。



「翔ちゃんがぼーっとするなんて
珍しいねえ?」



って、少し笑いを含んだ声で。


……いや、俺だって人間だから
ぼーっとしたいときもあるし、
全部完璧な訳じゃない。



「…んー、なんか、ねえ?」

「ふぅん…疲れてるなら、
無理なんかしちゃだめだからね?」

「わーってる。」




雅紀は俺の机の上に
野菜ジュースを置いた。



「これ飲んで元気だしてっ」

「あ、ありがとう……」



雅紀はえへへって笑って
パソコンに向かった。


…ふぅん。

いつもはそんなこと気にも留めないくせに
今日はなんかいい奴じゃん?

あ、もともといい奴だけど。


「…ありがと」


誰にも聞こえないくらい
小さな声で俺はもう一度
雅紀にお礼を言った。


なんだろうな。

幼馴染みだから、
少し恥ずかしいって言うか、
当たり前って言うか…。


あんまり意識していったことは
なかったんだよな…。

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