無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

潤に見つめられて言われて
胸の奥がじんわりと熱くなる。


それと同時に鼻の奥もツンっと
してきて。



「いちいち泣かないの。」

「うー…。」



俺は泣いてる顔を見られたくなくて
潤に抱きついた。


潤は「仕方ないなあ」って
困ったような声を出して
俺の頭を撫でた。


…温かくて、大きい手。


とっても安心できるんだ。



「…翔、何でも話してね。
何でも聞くし怒んないから。」

「うん…」



潤の温もりのお陰で
少し気が楽になった。



…潤は浮気とかしないし
絶対に俺を捨てない。


…俺だって、浮気なんてしない。
潤無しじゃ生きていけないから。



「翔、今度どっか行こうか？」

「どこかって？」

「んー、旅行、みたいなの？
…ほら、和と相葉くんが旅行行ってたとき
羨ましそうにしてたでしょ？…だから行こ？」



…あ、気づいてたんだ。


実は俺も潤と二人で
どこか行きたいなあって
ずーっと思っていた。


だけど、潤は忙しいから。

俺と遊んでる暇なんてないから。

そうやって、一人で決め付けていた。



「あ、そろそろ出社時間だね。
翔、一緒に行こうか？」

「…うんっ！」



嬉しくて、頬が緩んだ。