
恋空予報
第17章 幸せの形
雅紀と手を繋ぎながら
ゆっくり歩いて帰ってきた。
雨は止み、お月様が
綺麗に輝いていた。
「雅紀、待っててくれたの?」
「うん、ニノの帰り待ってたの。」
そう言ってにこっと笑う雅紀は
なんだか疲れた顔してて。
…心配だなあって思って
ホットミルクを渡した。
「あ、ありがとー…」
「…雅紀、雨降ってるのに
ずっと外にいたの?」
「え?そーだったかなあ?
えへへ、あんま覚えてないやー」
雅紀はそう言って、
ホットミルクを口に含んだ。
雅紀が、ニノも飲む?って聞いてきたから
マグカップを受け取った。
…あ、間接キス…。
「なーに赤くなってんの?」
「へっ!?な、なってないっ」
恥ずかしくて雅紀に
顔を合わせられないでいると、
マグカップを奪われた。
「ニノ、目、瞑って」
「へ?…う、うん…」
目を瞑ったら俺の唇に
雅紀の唇が触れた。
唇の隙間からホットミルクが
流れ込んでくる。
「っのやろー…///」
「えへへー、美味しかったでしょ?」
雅紀は自分の唇に人差し指を当てて
俺にできてないウィンクをした。
…ばっか。
「ねぇ、まさ――「ごめ、ニノ…熱い…」
雅紀はシャワーを浴びてきたのに
すごく熱そうで。
顔は真っ赤になっていて
汗をかいていた。
「え、まさ、き?」
「風邪、引いたかも…」
「ちょ、いつから?」
「…ニノのこと待ってたときから…」
…雨に当たったから
風邪引いたんだ…。
俺は雅紀の額に
冷えピタを貼って
寝室に運んだ。
…ごめん。
俺のせいで…。
