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プリンス×プリンセス

第76章 虚言の裏側

じゃあフェールロコノは?

国王も王妃も金髪碧眼で。

特に国王とディオは、澄んだ青空のようなきれいな青色だ。

緑なんて…

ドクン!

心臓が大きく跳ねた。

1人、思い当たる奴がいる。

黒髪で、黒の執事服を着て、白い手袋を胸に当てて会釈をする。

その立ち振舞いは、さすがに皇太子の第一執事だと誰もが認めている…

「あの色の瞳は一人しかいない」

ディオの声に、自分の考えが的中したと確信した。

「……ジューク、か」

呟いた声は、自分でも驚くくらいかすれていた。

だって!そんなの…嘘だろ?

「姉上が不貞行為に及んだって言いたいのか!?」

「そんな事は追及しないが」

ディオに即座に却下されて、舌打ちをして唇を曲げる。

俺だってそんな事を晒そうなんて思ってない!

だけど…1つだけ、可能性があるじゃないか。

その考えに顔を曇らせると、ディオは軽い口調で言った。

「ティアナの様子からすれば、襲われたのではないのは明らかだろう」

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