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プリンス×プリンセス

第83章 星空とレモネード

「本当」

そっと涙をぬぐって落ち着かせようとしたけど、ルーミーの目は不安を帯びたままだった。

そうよね。

この前も夜のうちに帰ってしまったのだから。

朝になって、私がいない事に気付いて――

ものすごく悲しかったのだろう。

そうなんだろうと思う。

可哀想な想いをさせてしまったと悔やむ。

でも、その反面…

その想いが嬉しくて、なおさら可愛く思えてしまう。

「じゃあ、約束」

にっこり笑うと、ルーミーの小指に自分の指を絡めた。

「明日も一緒に遊びましょう。ね?」

「あした…?」

「そう!明日。眠らないと、明日にならないわよ?」

どうしよう、大変!とおどけて言えば、ルーミーはお布団の端を握って、目をつむった。

「ねんねする」

「そうね。いいこね」

子守唄を歌い、リズムを取るようにあやしていると、そのうちに寝付いたようだ。

マックスにも、寝かしつけに子守唄を歌ったわね…。

「おやすみなさい。いい夢を」

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