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プリンス×プリンセス

第83章 星空とレモネード

その日は一日中、ルーミーがべったりとくっついていた。

ただ甘えているのかと思ったのに、表情は困惑しているように見える。

昨日とのこの差はどういう事なのかしら。

ルーミーの様子を不思議に思いながらも、懐いてくれるのが単純に嬉しかった。

だから…深く考えなかった。

ここを出ていくきっかけを逃したまま、甘えてしまう。

そのまま1日一緒に過ごして、寝かしつけの時間になって。

ルーミーをベッドへ連れていくと、私を見てぼろぼろと涙を流した。

「どうしたの?どこか痛い?」

慌てる私の手を、ルーミーが強い力で握ってくる。

「行っちゃやだ!」

「え?」

「ねんねしたらどっか行っちゃう?」

「ルー…」

離したらもう会えなくなる。

そんな恐怖にも似た感情で、私を引き留めようとしてる。

まだこんなに幼いのに。

愛しさに突き動かされて、ルーミーの手に私も手を重ねた。

「大丈夫よ。どこにも行かないわ」

「…ほんと?」

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