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プリンス×プリンセス

第83章 星空とレモネード

食事のあと、ジュークがルーミーをお風呂に入れている間に食器を洗いながら考える。

公園で夜明かしは、さすがに駄目。

それはジュークが心配するのも無理はないって、今なら分かる。

でも住まいがちゃんと決まったなら、そんなに心配もされないのではないかしら。

住居が決まって、仕事をして、生活をしていって…

食器を洗い、棚に片付けていると、ジュークが顔を覗かせた。

「ありがとうございます」

「いいえ。お世話になったお礼にもなりませんけど」

「充分助かります」

本心なのか嘘なのか、さっぱり読めない顔で答えられた。

急いで服を着たからか、髪もまだ乾いていなくて、滴が襟元を濡らしている。

「ルーミーは?」

あの子はちゃんと拭いてもらえたのかしら。

まだなら髪を乾かしてあげるのに。

そんな思惑は叶わず、ジュークはジュースを水で割ったものをコップに注ぐ。

「水分を摂らせたら寝かしつけます」

「私が…ううん、何でもないわ」

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